菊池雄星さん。
さすが、とんでもなく速い…

お尻下がりの続き。
お尻向き(ベルト向き)が、ボール側の方が下に下がっている。なので腕の高さはこのぐらいで限界でしょう。
5コマ目でほぼ地面水平になっていますが、その前の4コマ目でもうボール側が下がり気味。
もっと言えば、着地瞬間の3コマ目で体が横向きに回る体勢になっている。
更に言えばこのお尻下がりになるのは、1コマ目のフルダウンから3コマ目の前足着地に至る中で、ボール側のお尻が下に下がっていく=左腰・左足が地面に粘りついていく向きに下がっていくから。
1コマ目の体勢を作ってみて、左腰に手を当ててみて、
そこから地面着地に向かう時に、お尻が最初より少し上がるように持ち上げなければならない。
それをお尻のボール側がグラブ側より下がる向きに出すと、このようにリリースでも下がってしまう。
(右投手なら左右逆)
この向きの何が問題なのかというと、オーバースローが出来ないというのはありますが、
ではなぜオーバーでなければならないのか、無理ならこの角度で投げ続ければいいのでは。
この角度では、腕を使って投げられない。若干感覚的になるんですが、
田中さんやダルビッシュさんのような感じであれば、腕を上から下に振りおろそうと意識すれば、お尻も上がっているので体もその腕のイメージについてきてくれるのですが、
この菊池さんが腕を上から振るイメージを持ってしまうと、体の回転と腕の位置がかみ合わなくなる。
”ピッチングでは腕を自分で振る必要はないんだから問題ないではないか”と言われそうですが、
それは全力投球での話。
コースを狙って多少力を抑え気味にして投げる際は、腕先指先をその的に向かってピッと放すような感じで投げるますが、
腕とお尻がかみ合わない投手だと、腕を的に指しに行こうとする向きと体の回転向きが合わさらない。
調子のいい時に全力投球以外では、自分のイメージどおりに腕が振れる・体が動くというのが難しくなるんではないかと思います。
ここまで来て今からお尻を上げるのは難しいので、出来ることとすれば(また感覚的ですが)「お尻が下がっていることを自覚して投げる」
分かりやすい例では涌井秀章さんとか下柳剛さんとか、「自分はスリークォーターで、腰は横に回すピッチャーだ」ということを分かっていて投げれば、腕もその向きの感覚で振れるのでコントロールに苦しむことは減ると思います。
ではなぜ、そういう対策があるかもしれないのに、多くの投手がそれでもオーバーで投げたがるのかというと、
スリクを自覚したスリクでは球速が出ないから。
球速というのは、「打者を抑えるのに必要なボールの速さ」とも言いかえられます。
今の菊池投手がスリクを自覚したスリクになったとすれば、球速は140前半とかそのぐらいになるはず。ちょうど高橋尚成さんや有銘兼久さんと同程度のピッチャーになるでしょう。
つまりそうなると、ストレートの球威だけではまったく通用しない。30歳を過ぎてどんな手を使ってでも打者を抑えるというのなら分かりますが、高卒のドラフト1位で獲った選手なら周りも本人も望まないでしょう。
現状の球速が出るなら、左右違いでほぼ同タイプの佐藤由規さんぐらいには投げられるかもしれませんが、
それ以上となると自分としては疑問です。
少なくともこの問題をクリアしない限り、先発でやっていけるのかというと疑問です。